苦手は体験で上書きしたい
小学生の国語の時間でした。
「佐藤君、つぎ読んでくれる」
「あっ…あっ‥あっ…」
次の言葉がでてきません。クラスのみんなの視線を感じました。
「じゃ、抜かして次の人」
助かったという思いと、抜かされたという複雑な気持ちでした。
それ以来“自分は話すことが苦手なんだ”“苦手だから避けなければいけない
んだ”という強迫観念に襲われ、話す機会を自ら遠ざけてきました。
教室に通い「苦手だから避けるのではなく」「場数を踏んでなれる」ことに
意識を変えました。「場数」は今まで私がさんざん避けてきたものでした。
教室で講義と実習を通して、話すことの楽しさにも気づくことができました。
先日、業界団体の研修会で司会を頼まれました。
思い切って引き受けました。
「ただいまより、○○鑑定協会研修会を始めます。初めに会長○○様にご挨
拶をお願いいたします。」
言葉がスムースに出てきました。
「やった!!言えた!!」飛び上がりたいほどの気持ちでした。
それからは、150名規模の司会でもきちんとこなせるようになりました。
失敗体験による苦手意識を壊すのは、成功体験による上書きしかありません。
これからも苦手を好きに変えていきます。