日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2019年11月30日自意識過剰にならない


今日から11月土曜教室がスタートしました。



受講生の皆さんは、とても積極的に、そして素直に講義を聞いていただいています。

ありがたいことです。

この教室もいい雰囲気の教室になりそうです。

皆さん、3ヶ月間、よろしくお願いします!

 

ところで、日本話し方センターのベーシックコースは全12講座ありますが、土曜教室は1日で2講座行います。

今日も前半の講座に続いて、後半に第2回講座「あがりを克服するスキル」がありました。

この講座では、講義の後、1分間の自己紹介を行い、それをビデオ録画したものをその場で見てもらいます。

ご自身の話す姿を確認してもらい、今後の改善課題を自覚してもらうためです。

以前のブログでも書きましたが、スピーチしている自分の姿をみた受講生は、

え~が多い

早口だった

など、こんなはずじゃなかった、という感想を口にされます。

しかし、一方で、

「緊張したけど、思っていたほど声は震えていなかった」

「自分が感じているほどあがっているようには見えなかった」

「思ったより大きい声で話せていた」

など、ご自身が思っているほどではなかったという感想も聞かれます。

今日もそういう感想を話された受講生がいました。

 

「あがりを克服するスキル」の講義の中では、あがりを抑えるポイントの一つとして、自意識過剰にならない、ということをお伝えしています。

聞き手は話し手のスピーチ原稿を見て一字一句、話をチェックしながら聞いているのではありません。

また、話し手の方を見ているけど、頭の中では

「今日の晩ご飯は何を食べようかな~」

などと別のことを考えていることも多く、話し手が思っているほど真面目に話を聞いているわけでもありません。

だから、少し言い間違えたくらいで、しまった!などと過剰反応せず、リラックスしてスピーチしてください、ということがこのポイントの趣旨です。

しかし、今日、受講生がご自身の話す姿を見た感想を聞いていて、自意識過剰には自分が思っているほどひどい話し方をしているわけでない、という面もあるな、と思いました。

人はそれぞれ個性があり、目指す姿も異なりますので、すべての受講生に当てはまる話ではありません。

しかし、自分は話がヘタだ、話している姿がみっともない、と、聞き手が見聞きしている現実以上に自分を過小評価している受講生は少なくないように思います。

聞き手はそれほど真剣に私の話を聞いているわけではない、

私の話している様子は自分が思っているほど悪くない、

そう思えば少しリラックスして話せるでしょう。

スピーチに限らず、苦手意識のある分野はどうしても厳しい自己評価をしがちです。

しかし、そんなに悪くない、と思えば、改善意欲、成長意欲も出てくるでしょう。

人前で話す時に上がるという方は、ご自身が自意識過剰になっていないか、一度チェックしてみてはどうでしょうか。
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